山形大学医学部内科学第三講座・第三内科
血液内科
脳神経内科
糖尿病内科・代謝内分泌内科
所在地 | 〒990-9585 |
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医学生・研修医の方へ
当講座の研究内容をご紹介いたします。
1)腫瘍崩壊症候群の実態調査
腫瘍崩壊症候群はoncologic emergencyの一つで、近年分子標的薬の広範な臨床導入により、その頻度は増加しています。十分な化学療法を遂行するためにはその予防が重要で、リスク評価法が提唱されています。しかしそれらはほとんどが後方視的解析に基づいており、エビデンスは十分ではありません。腫瘍崩壊症候群に関し、前向きに実態調査を実施し、これまでのリスク評価の妥当性を検証すると共に、新たなリスク評価の提唱を目指しています。
2)低腫瘍量濾胞性リンパ腫に対するリツキシマブ療法の検討
リツキシマブの臨床導入により、濾胞性リンパ腫の予後は大幅に改善しました。しかし進行が緩徐であること、自然退縮が認められることより、臨床症状が認められない、いわゆる低腫瘍量濾胞性リンパ腫においては、リツキシマブの最適な使用法は不明です。そこで低腫瘍量濾胞性リンパ腫を対象として、リツキシマブの最適な使用時期を検討する臨床試験を計画立案中です。
3)造血器腫瘍のデータベース作成
他のがん種と同様に、造血器腫瘍においても頻度、症例の背景等の基本的なデータは十分ではありません。県内の基幹病院と連携して、造血器腫瘍のデータベース作成を計画しています。
4)新規薬剤の開発
悪性リンパ腫、白血病などの造血器腫瘍を中心として、新規薬剤開発のための多施設臨床研究に参加しています。薬剤開発の加速と共に、新たな病態解明が期待されます。